家族・友だち

2019年3月14日 (木)

身軽になって・・・



厚着で駅頭に突っ立って私を待ってくれていたのは
S本さんとM原さん(匿名希望)

20年来の知合いです。
二人とも、あたしよりかなりお姉さんだとは知っていたけど
20年前はあの方たちも女を捨ててはいなかったのでしょう。正確な年齢を教えてはくださらなかった。

この基に及び、悟りの境地か、聞きもしないのに
「あたし達、コウキになるのよ!」とおっしゃった。

高貴ではない。チャンス(好機)でもない。コウキだよ!

5年ぶりに「ランチ=逢っておしゃべりしたい」と誘ってくださったのは、M原さんの身辺が「風雲急を告げる」事態だからだった。
「告げる」と言っても、自分で呼び込んでるんだけどね。

ここで。(おたま注)です
M原さん:アタクシの数多の友人知人の中でも一位・二位を争うくらいのぶっ飛んだマダム
(もう一人は飲み仲間のトシちゃんです)

・・・

M原さんが「マレーシアに行く」とは聞いていました。
てっきり旅行だと思っていたのに永住するとのこと。ただし五年間。
それって、「永住」って言うのか?

80歳になったら帰って来て子どもさんの住む神戸か阪神間の有料ホームにはいる予定。(だまってついて行くご主人様つき)

・・・・・

其処までは電話で聞いていました。
ところが、この度の話では「マレーシア」がなんと
「北海道」になっていた。

Img_8366
            カネノナルキ(photo/ケセラ)

なんでや!!

そもそもマレーシアに行くと決めたのは
去年の夏の異常な暑さ。
も~こんなところ(日本)イヤ!海外逃亡マレーシア
だったのだが

マレーシアって暑いんちゃうん!??と人に言われ自分でも気づき北海道
となったとのこと。

持ち家が希望価格でさっさと売れたので今、札幌市内の賃貸マンションを探してもらっているそうです。

「おたまちゃん!遊びに来てな。北海道エエよ~」(まだ住んでいないくせに)
空気が乾いてるから玉がよう飛ぶねん
(彼女の趣味はゴルフとボーリング)


マレーシアに行くと決めた去年の夏から断捨離三昧で
(もともとエテコ(ええとこ)のお嬢様なので)お嫁に持ってきた和装類(箪笥二さお)や貴金属類。家具・高級食器類。ぜ~~~んぶ。処分したらしい。

あれだけ好きだった車の運転も
車があったらお酒がのめないやん?札幌は地下鉄走ってるし
と潔く免許証を返上した。

は~。決断力と実行力のM原さんには驚かされるけれど
不動産なんて手放して現金化してたほうが「子ども孝行」やよ
という言葉にはそうだそうだ。と思ふ。
(彼女は別荘もあったしね。うちのバヤイこじんまりしたものだけど)

「5年経ったら帰って来るわ~~」

あたしはやっぱりちょびっと寂しいんだけど・・・
「お元気でいってらっしゃ~~~い」


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2019年3月 5日 (火)

読んでくれたら嬉しいわ



人生の最後、思う通りの幕引きに邁進し
最終のブログには「超想定外!!」とあったけど
彼女の事だから「トホホ」なんて言ってると思う。

無理な延命措置などで脳内が疲弊することなく
生物が本来持つ脳のシステム、生理的な「死」への反応に従い
脳内麻薬が分泌されるはずなので
多幸感の中で「正常な死」を迎えられるはずだ。
孤独も苦しみも無い幸せの中で・・・。

ちょっと待ってよ。おたまちゃん!
生きてます\(^o^)/

なんて、顔文字入りのコメントが来ないかな。
そう、チビッとは思っとります。
10日前のように。

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  「椿落つるための小流れありにけり」 おたま

「死ぬ時くらい好きにさせてよ」
と、オフェーリア希林さんが浮かんでいた美しい小川が
必ず用意されていると信じて

ワタクシすこし、心の整理をしようと思います。


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2019年2月13日 (水)

不意の訪問者



不意の訪れ手
稲妻と来て
稲妻と去る人だ・・・

高校生の頃覚えた詩の一節である。

調べてごらん
きっと大事なものがなくなっているから・・

と続く。
恋の詩やったんやあ・・
理屈屋で自己愛の強い私は、こんなドラマティックな経験をすることはなかった。
今度生まれ変われるなら素直なカワユイ女の子に生まれたいと思ふ。
いや、やっぱり、そんなの面倒やわ・・とも思ふ

     どないやねん!

Img_4230


昨夜、次男坊殿下・明星氏が不意に帰って来た。

昼間バタバタしていて遅めの夜ご飯を済ませたところだった。
一人暮らしと言うのは「残ったら嫌だな」と無理に完食することが多い。
そんな20時。電話が鳴って、
今、大阪だといふ。日帰り出張のはずが△■※○(不測の出来事)があって、明日、東京に帰ることになった。
そちらに泊めていただいてもよろしいでせうか?とのこと。

いやだよ。このシトったら。
おおさかに出張ないの?ときけば。
ない!
と言ってるくせに、こうやってチョコチョコ来てるんや~~

どないしょう。お母ちゃん、ご飯全部食べてしもうたわ
かめへん。かめへん。お茶漬けでええよ。

って。要るんかい!

そこで、親馬鹿。大急ぎでお米を2合研いで「極ウマ炊き」にスウィッチを入れる。
雪降ってたし、寒いしお買い物に行ってません。冷蔵庫空っぽやし
さっき、食べ尽くしたし・・
お肉を解凍するにも時間がないし・・・

小さな土鍋で白菜と豚肉を炊いて
大根おろしにおじゃこを載せて
明日の粕汁用に解凍していた塩しゃけを焼く。
ジャガイモとワカメのお味噌汁をお椀一杯分だけ作る。

なんか、地味な色合いや
さっき、無理して食べたブロッコリーとミニトマト、食べんかったら良かった

お湯に肩まで浸かって30数えなさい。
お風呂から上がったらヤクルトあるよ。
歯磨きの前にコレ美味しいでとお煎餅と玄米茶。
お布団には湯たんぽを入れておいた。

ちょっと「いそいそ」し過ぎたか。ペロリ。

朝、もりもり食べて、新幹線で帰って行った。


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2019年2月12日 (火)

ご近所のどら焼きやねん



京子ちゃんから、ゆうパックが届いた。

Img_4217湘南ボーイは少年が自転車で運ぶサーフボードのカタチをしたどら焼き。
和三盆仕立てのサブレは湘南ガールだそうだ。

おたまちゃんに渡そうと持ってきた「どら焼き」をY君にあげちゃった。
ごめんね。ごめんね。

中学のクラス会の為に神奈川から地元に帰って来ていた彼女は、
このブログのレギュラー「べべちゃん」と、たま~に登場する「Y君」とはクラスメートである。(私は隣のクラスだった)
クラス会の翌日に私が地元まで彼女に会いに行った。
ごめんね。ごめんね。はその時のセリフである。

「明日、おたまちゃんに会うねん」といったらY君が、お昼をご馳走してくれることになったらしい。
何のご褒美かようわからん、けどご馳走になったのでY君にどら焼きを渡してしまった。
そうだ。
私にも事情がよくわからないけど、まあいいか。


京子ちゃんとは家が近所だった。
私は中学校には越境通学をしていて高1の夏まで京都に住んでいて、その後この地元に戻って来たので京子ちゃんと親しくなったのはそれからの事である。

京子ちゃんは祖父母と三人で暮らしていた。
女学校の校長先生だったおじいさんはそれはそれは厳しくて恐ろしかった。
おばあさんも元教師だけど、そちらは優しかった。

お正月にお呼ばれに行くと
お座敷の先のほ~~う。床の間を背におじいさんが鎮座
両脇に孫たち(京子ちゃんの従兄たち)がズラリと並び私も交ざり
百人一首が始まるのである。

おじいさん。下手に教養がおありだから
「か~ら~ふだ いちま~い」とか
「よみひと しら~ず」とか言って自作の歌でフェイントをかけてくるのだ。

京子ちゃんとの思い出はいっぱいあるけど
また今度にしよう。

京子ちゃんとの日々を考えるという事は私の最悪・最低の十代後半を思い出すことであり
なんか、切ない。
今回も「おたまちゃん、なんであの時・・・」系の質問をされたけど
遠い遠いことでもう忘れちゃった。といった。

どら焼きは美味しかったよ。
ご馳走様でした。


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2019年1月19日 (土)

逃げてきました旅路の果て



(live実況) 1/19 20:35

下では真綿嬢が茶碗を洗っております。
ヨカちゃんは歌を歌っておりまする。

 又、来てますねん 

でも、いつもと事情が違います。
この母娘。家出をしてきたんです。

だから今日は二人です。
だから、真綿嬢一人で食事の後片付けです。いつもは夫婦で仲良く?洗っています。

今朝早く、「おたまさん。今日いらっしゃいます?」と電話あり。
わたし、正直者でしょ。夜に一時間ほど出掛けるけどあとは居ります。と言ってしまったの。
で、二人で泊りに来るっていうじゃないですか。
でもアチクシ。明日は早朝から出かける用事があるのです。
なのに。泊まりに来はりました。
余程、家出をしたかったらしい。

訳を聞きますれば、
夫平凡氏はどうも子どもを風呂に入れる時間を避けて帰宅するフシがある。
金曜日もギリギリまで待ったが「も~いい!」とふらふらになって風呂に入れ、風呂場で少し泣き、上がってみますれば、彼は(こっそり)帰宅していて、なんと布団に大の字になっていた。目と目が合うと、満面の笑みでピースサインをして「いよっ!」と言った。
すごく悲しくなって自分で自分をホッコリさせようと顔にオロナインを塗ろうとしたら、力が入り過ぎ2センチも出してしまった。仕方がないので全部ぬったら顔がテカテカになり、ああ。私はいったい何をしてるんやろと、また泣いた。オロナインが目に沁みるのか、涙が止まらない。

・・・・

わからん・・。ヨメの言うてることがさっぱりわからん・・

本日は父と息子(ぐっ坊)は前からのやくそくがあったらしい。
一日おでかけするとのこと。
そこで、母娘は家を出た。

悪いけど、アタクシ明日は早くに家を出なければなりません。
真綿嬢、ヨカちゃんとカラオケにでも寄ってから帰宅すると言っています。
家に帰りたくないのね。かわいそ( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

ヨカちゃんがお箸を並べるお手伝いをしてくれます。
「こで(これ)○○さん(平凡氏)の」

ヨカちゃんヨカちゃん。そで(それ)は要らないのよ
お母ちゃん、思い出したくないみたいだから・・
と耳打ちする。

    気ぃ つかいまっせ!

Img_4117


只今、

絶賛!!家出中


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2019年1月15日 (火)

来年の話



年末年始のことですが
長男・平凡一家が7泊8日居座ったのですよ

Img_4096_2平凡夫婦には
もれなく

⇐こんなのがついてきます。

どない思います?
正月くらい自分ちで過ごしていただきたいと思います。

その一週間前はクリスマスパーチーということで
2泊3日しやがった
Img_4072
証拠写真⇒

この時、ヨメは「ひえ~っ!ヨカちゃんのパジャマを忘れました~」と絶叫し
そこらにあるモノを着せておきゃエエがな(心の声)
駅前の格安ベビー用品専門店で、パジャマを購入(アタシの財布)
880円もしました。



5日に明星氏が帰って来て、その夜は皆でお食事をして(もちろんあたしが作ったよ)
平凡氏は「じゃあ、明星とゆっくりしてや」というセリフを残し帰って行った(もちろん送って行ったよ)
じゃかーしーわい。

アタクシ、明星氏に申しました。
お母ちゃん。このままやったら命とられる!

・・・・・・・・・・・・

なんか目が落ち込んでるわ。
精気吸い取られてるわ。

それで、来年の予定(希望)ですが、この恒例となってしまっている年末年始の状況を何とか打破したい。と考えております。

東京はエエなあ。新春歌舞伎は華やかやなあ。歌舞伎座・新橋演舞場・浅草なんたら・・
Eテレで実況中継してたわ。やっぱ、関西とはちゃうわ~

遠い目でうっとりと申しました。
根が優しい明星氏です。
「じゃ。東京で正月したら?」

一を聞いて十を知る。何と賢い子でしょう。
「チケットもホテルも早めに手配しといたらエエんとちがう?やったるがな。」

おお。この子を産んでおいて良かった。

もしも、ここ(ブログ)続けていたら、皆しゃま
覚えておいてくだしゃいね。

え?笑うてる?

鬼じゃないんだから、わろたらアカンですばい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(live実況) 1/15 18:50

一時間前に新年会から帰ってきたですばい。
鴨鍋でした。腹いっぱいですばい。

どうしようかな?夜ご飯・・・。
やっぱり作るよ。作ります。そして食する。

新年会のお蔭で「シカゴタイプライター」の最終回が見られへんかった。
悲しい。


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2018年12月20日 (木)

ガールズコレクション



数少ないリクエストにお応えして・・・
「お土産」を着た二人です。
グッ坊は小学生になったのでモザイク入りです(ほんとは男前)

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ヨカちゃん
裏向き。からの

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表側

2歳2か月
デカイ

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可愛いお洋服、少しデカイです。(3歳用)
で、オムチュつけてましゅ。うぷ。

Img_3970お兄ちゃん!
これドリフト走行しないの?

Img_3967いやだ!
こんなこどもだまし。

アタチ、降りる!
Dsc02537
これは、2歳2か月くらいのグッ坊。
ヨカちゃんと全然似てないです。
でも、耳の形がそっくりなんですよ。

グッ坊はポワ~ンとしてたけど、
ヨカちゃんはシャキシャキしています。


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2018年12月19日 (水)

だから、メリークリスマス



Xmas飾りを出しました。

Img_4012
2歳児の目の高さに並べてみました。

Img_4018
ヨカちゃんは喜んでくれるでしょうか。

これらのこまごましたものは両手で楽に持てるくらいの段ボールの箱に仕舞っています。
可愛いい物を見つけても、箱に入るだけと決めて増やしません。

Img_4017
30年前のサンタさんにもお出まし願って

Img_4022テーブルクロスもXmasバージョンに。
(緑のクロスは端午の節句にも登場します)


忙しいとか面倒だとか思うのはやめました。
宗教儀式を浮かれて申し訳ない気もしますが、クリスマスソングを聞きながらケーキをいただきましょう。。
小さな人たちが大人になった時
「子どもの頃の楽しい記憶」として温かくよみがえることを祈りつつ・・・。
おもちゃや、お菓子がこの中にいっぱい入ってるといいね。

Img_4019_3

    「愛しさの手を手で包みクリスマス」 おたま

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2018年12月 4日 (火)

晴れ晴れとした話



お正月の下着を買いに大型商業施設に行きました。

Dsc06094               (ここではない)

我が家では紅白歌合戦の時間帯に順番にお風呂を済ませるのですが、その時、一人一人にまっさらの下着を渡します。

ワタクシが子どもの頃、お正月の朝の枕元には、新しい下着とお正月の為に用意してもらった衣服が置いてありました。
自分が家庭を持つと子どもたちにも、そのようにしてきました。

今は「紅白歌合戦」からの「下着」配りに変化しています。
ヨカちゃんは100 グッ坊は120 サイズ まあ、これはエエんです。
息子たちの上下サイズも、わかっています。

問題は真綿嬢ですわ。
あの方たちが結婚して初めてのお正月を迎えるとき、
忖度いたしました。
嫌な姑と思われたくなかったのです。
プレゼントして「ムッ」とされる・・んなアホな~~

で、ずーっと、わたくしの「確信」と違うサイズを渡してきました。
でも、それは間違ってるやろ。人としてダメやろ自分。
と思って今日まできました。

右手に「縫い目がゼロ。完全無縫製。特許出願済み。ストレスフリーの付け心地。」のハーフショーツとハーフトップを握りしめ
真綿嬢に電話をしました。
「貴女の、バストサイズを教えて」(おどおど・・)

まあ、子どもを2人も産めばあっけらかんとしたものですわ。

   《Lでおねがいしま~す

彼女も、毎年言い出しにくかったのではなかろうかと思ふ。
血の止まる思いをして下着をつけていたのだろうか。

可哀想な事をしました。

「これで美しいヌーディシルエットが約束されたわね」
と言って、電話を切りました。

晴れ晴れ。


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2018年9月26日 (水)

夕べとなれば美しく川は流れる



心細い時、電話をしてくるS子さん。
まだ朝の9時前だ。

「何も用事は無いけど・・・・電話してん」
「○さん(ご主人)は?」
「出掛けてる。毎日ボランティア。今日は9時から4時まで」
「今、何してるの?」
「クーちゃん(犬)とお留守番。」


私はこの日、夜まで予定が詰まっていた。

明日もお父さんは子どもの広場で昔の遊びを教えてあげるボランティアがあるという。
「あした、Sちゃんちに遊びに行こうかな」
「うん。来て。来て。」

「明日」になれば、今電話をしてきたことも忘れているS子さんなのだ。
でも
「今」寂しい事は事実である。

S子さんの特技は洋裁。
洋裁はデザイナーから預かったデザイン画をパターンに起こし、縫製まで出来る実力だった。
神戸のオートクチュールに出していたプロである。
あんなに好きだったのに布地を触らなくなって久しい。

最近S子さんと親しくなったT子さんを誘う事にした。
彼女は前々からS子さんに「袋物」を教わりたいと言っていた。

近所で評判のパン屋さんでクレープ風のおかずパンと
りんご。かぼちゃ。栗。の形をしたパンを一個ずつ。
お昼ごはんにしよう。と持って行く。

玄関を開けるとご主人の○さんが立っていた。
「おたまちゃん。何事?」
「Sちゃんが電話してきた」
「そっかあ。ありがとな」

この日、〇さんはボランティアの日ではなかったのだ。

Sちゃんは初めてのお客様のT子さんに家族写真をいっぱい見せていた。
お昼は持参のパンを切り分けて。
○さんがちゃちゃっとお惣菜2品と小さなおにぎりを作ってくれた。

「最高のお父さんやね」というとS子さんは嬉しそう。

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少し前までは、S子さんがどんどん忘れん坊になって行くのが悲しかった。
あの時こうだったね。面白かったね。あそこに行ったね。こんなことをしたね。
楽しいことをいっぱい積みあげて我々は付き合ってきた。

でも今は、悲しいとか寂しいとか、あまり思わなくなったな。

今が楽しいならそれでいいわ。

「いっぱいおしゃべりできて楽しかったわ」
と見送られる。

夫が亡くなったとき、この夫婦にやさしくして貰った。
支えて励ましてもらった。
映画に連れ出された。菊人形に引っ張ていかれた。
アレも食べろ、これも食べろとお鍋から色々取り分けてくれた。

二人の姿がバックミラーにいつまでも映っていた。


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