歌舞伎・映画

2022年6月27日 (月)

映画・イースターパレード



一億二千五百万人の国民の皆様大変ながらくお待たせしました。
誰も待っていない?
そんなはずは中之島ブルース!!

といふことで、
先日、嬉しいシニア特別料金で見てまいりました
「イースターパレード」のお話をします。

Img_8100
こ~んな華やかなお帽子がい~っぱい出てきますのよ

 

「イースターパレード」1948年/米 

舞台は1910年代のニューヨーク
あ。その前に奥様。イースターってご存じ?
イースター(復活祭)イエス様が磔刑ののち三日目に復活されたことをお祝いする日です
亡くなられたのが金曜日だから復活日は日曜になるのかしら(しらんけど)
そのイースターサンデーにニューヨークっ子たちは五番街にございます教会周辺へ繰り出すのでありますそうな。
時は春!飛びっきりのおしゃれをして。Ladyは思い思いの帽子をかぶるのが習わし。
あーたねえ。帽子だけお洒落ではダメよ。首から下スウェットで参加する人はいません


主催団体主導の神戸まつりやよさこいパレードの「遣らせ感」はございません。
誰からともなく三々五々・・・そぞろ歩く。
まあ、近年、渋谷周辺に湧いてきたカボチャ祭りのような?
ううん。あんなにわっさわっさしておりません。
もっと大人でエレガントなパレード(しらんけど)です。
以上イースターパレードの説明を終わります。

映画はある年のイースターパレードからイースターパレードまでの一年間の物語
ハリウッドきっての人気ミュージカルスター(フレッド・アステア)手塩にかけて育て、恋人でもあったパートナー(アン・ミラー)が彼の元から去ります。
彼女は自分だけが輝く次のステージをめざしていました。
女の野心っておそろしいわね。誰のおかげでおおきくなったんだい 
悲しみの淵から彼は立ちあがろうとします。元カノを見返してやるねん!

たまたま出会った、そこいらへんに居た女の子(ジュディガーランド)に歌と踊りを仕込んでいくのです。その日がイースター。それから一年後のイースターでは・・・・

兎に角、フレッドアステアのダンスが圧巻です。
撮影時48歳。解説によると、主演予定だったジーンケリーがアクシデントのため、ケリー自身がお願いして、そのころ引退宣言をしていた先輩アステアを引っ張り出したのだとか。
ジーンケリーのダンス技術は素晴らしいけれど。フレッドアステアってなんといいましょうか「粋」なんですよね(おたま主観)
24歳のジュディ・ガーランドをさりげなくリードしながら、息もぴったんこ
しかも総天然色!1948年の作品ですよ world war の終結からたったの3年。
なんと豊かで華やかなスクリーンの世界でしょう。そら戦争に負けるわ日本。

奥様に是非ともおすすめしたい映画です。出来れば大スクリーンで(生きてるうちに)見て欲しいわ。

先だって2022年アカデミー賞の贈呈式があったけど・・・
レディ・ガガが車椅子の女性に賞を贈っているのをYouTubeで観たんです。
ライザ・ミネリでした。
ジュディ・ガーランドの娘さん。
あの、とことん長い脚を振り上げていたライザミネリです。
ちょっと胸が震えました。

 

長々とすみません

 

 

 


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2021年12月 2日 (木)

中村吉右衛門さん死去



大きな大きな役者が鬼籍に入った。

二代目中村吉右衛門。77歳。

まだまだ播磨屋のお芝居を見られると思っていたのに
残念でならない。


華やかな脚光を浴びる兄,染五郎に比べ、弟,萬之助は大きな体なのに地味で。
しかしその含羞ある仕草、表情に、
まだ中高生女子だった私の母性本能がくすぐられたのを覚えている。


その後、歌舞伎役者としての吉右衛門を観たのはいつだっただろう、演目は何だったんだろう。
もう覚えていない(落ち着いて調べればわかるかな)

今朝の新聞一面には熊谷直実を演じる写真が使われている
吉右衛門の十八番だ。
深い悲しみを肚に置きながらの花道の出。
全身に悲哀を纏うその歩き姿に観客は静まり返った。

社会面には「俊寛」の写真。
これもまた吉右衛門を代表する作品だ。
絶望の果てに遠ざかる船を見送る俊寛
悟りきれない人間の哀しみが胸を打った。

武士の本懐を肚に納め目的に突き進む大星由良之助
そして、その胆力で主人を守り抜く勧進帳の弁慶

目に焼き付いて離れないのは碇知盛だ。
悲劇的な最後の場面をかたずをのんで見つめ。ああ、歌舞伎って面白いなあと思わされたものだ。

内に秘めた苦悩や悲しみをその姿、見事な口跡で体現してきた大きな大きな歌舞伎役者だった。
ただただ悲しい。

 

 

 


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2021年2月 3日 (水)

一世一代・女殺油地獄



前回、歌舞伎の舞台を観たのは昨年の「松竹座・初春公演」だったので
丁度、一年前という事になります。

こんなにながく、お芝居を観なかったことはないです。
悲しいです。
チュライ。

 
日曜日、Eテレ「古典芸能への招待」で片岡仁左衛門の
「女殺油地獄」(をんなころしあぶらのじごく)
を放送していました。
2009年6月歌舞伎座公演。仁左衛門一世一代の舞台。
一世一代。すなはち、ラストステージであります。

この舞台は2009年の秋にEテレ「芸術劇場」(当時)で放送され
前のブログ(Ⅰ)に感想をUPしています。今から12年前の事です。

今回、全く同じものの放送なのに、不思議や不思議
仁左様もワタクシも12歳、年をとっていました。
(言うてる意味わからんでしょ^^)

 
1964(昭和39)年、片岡仁左衛門(当時孝夫)20歳の出世作と言ってよいでしょう。
主人公の若者は23歳という設定。ほぼほぼ、実年齢に近く
観客は孝夫のダイレクトな若さそのものを芝居に見たのです。

若さゆえの弱さ、不条理、短絡、無茶・・
本当に些細なちょっとした行き違いから陰惨な場面へと舞台が転換してゆくその面白さ。
仁左衛門はこの芝居を「密室の美学」と今回の放送で言っておられました。

 
生の「若さ」を「芸」の力で持っていくのは「今が限界」と決断されたのが2009年。
御年65歳のみぎりという事になります。
この、潔さ、折り合いの付け方こそが仁左衛門の「美学」なのです。
果たして、名優片岡仁左衛門をもってしても、いつかは客が納得できない日がやって来たのでしょうか
などと、ワタクシは未練たらたらに考えます。

 

坂東玉三郎さんがこういう事を言っておられます。
ご自分の志の事だと思います。( )はおたま注
(歌舞伎俳優として芝居は)
人間が生きていく中で出会う、多くの困難を乗り越えていくための、心の慰めでありたいと思う。

そうだったんだ。と思いました。
私は歌舞伎が好きで長い間観続けてきた。
舞台の美しさ華やかさに魅せられ
遠い空間、遥かな時間へ誘われ
ああ、いいお芝居だった。と劇場をでるときの満足感。


私にとって歌舞伎とは
「たましいをなぐさめてくれる」ものだったのだと。
しみじみ (´;ω;`)ウッ…

 
早く、お芝居を楽しめる日がやってきますように!!

 


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2020年10月19日 (月)

映画「ポルトガル、夏の終わり」



「ここには何かがある」

主人公である女優フランキーに「ここ」に呼ばれた親友がそうつぶやく。
「ここ」 ポルトガルの世界遺産シントラの街である。

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女優フランキーは自らの一族と親友をシントラに集める
最初の夫に同性の恋人が出来た以外は思うまま、意志のままに人生を歩いてきた。
全てを仕切られるだけの女優としての成功と、人としての魅力が備わっていたのだろう。
彼女の死期を前にして集まった元夫との家族、今の夫との家族、そして親友。
フランキーは彼らの「彼女以後」を問題なく暮らしていけるようもくろんでいたのだ。

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最初、登場人物が多くてそれぞれの持つドラマがちょっと煩雑だなと思ったのだが
このシントラの美しい(とだけでは言い表せない)景色にゆっくりと溶け込んでいく。

思うようになるし、思うようにならない。
それでいいのではないか。どうこうしようと心を煩わせなくても時は流れ時代は移って行くのだ。

そう、このシントラの街のように。

   

この世の西の果て。
詩人バイロンをして「この世のエデン」と言わしめたシントラ。

私は観光客として14世紀の王宮を見学した、たった半日の訪問だったが
街の独特の空気感が妙に印象に残っている。
王室や貴族の保養地としてのおもかげと言ってしまえばそうだけれど
自分が薄いオブラートの中に入ったような、深い森に迷い込んだような・・
シントラにはそんな不思議な魅力があった。
この映画を観たいと思ったのも「シントラの景色」を見るためだった。

   

登場人物全員が集められた山上のエンディング。
移りゆく空の美しさに心を奪われる。空それはやがて果てしない西の海であることに気付く
フランキーの思惑は外れ、意外なカップルが誕生するのではないか、そしてそれも又、いいのではないか
人生は思いがけない。それでいい。とそんな余情をのこし・・

先陣を切って山を下りてくるオレンジ色のスカート
フランキーの颯爽とした足取りが美しい。

   

美しいアズレージョの数々。遠くから時折聞こえるファド。
美しいドビュシーの調べ
パンフレットにもあったが、この映画のもう一つの主役は「この上なく神秘的で美しい世界」シントラであると。

私もそう思う。

65席のミニシアターに観客は15名。去年の秋から約1年振りの映画鑑賞でした。
いやあ。やっぱり映画っていいですねえ。


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2020年4月24日 (金)

おすすめ映画「タイピスト」



  

  「キャラメルや映画館てふ春の闇」
(キャラメルヤエイガカンチョウハルノヤミ)季語/春の闇・三春

 

 

今年に入ってしばらくたったころ
まだ、世界中がのどかだったころ

見たい映画が何本か上映されてましてん。
八千草薫追悼特集
ダウントンアービー
題名を忘れたけれど、ゴッホの生涯を描いたもの
北欧映画で雪原だか氷原だかをず~っとさまよう映画
この最後のが一番見たかったけれど叶いませんでした。クスン。


あの時(1月・2月)行っておいたら良かったのか
既に(大阪の)市内感染は始まっていたのか・・・

話は飛ぶけど

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昔むかしのそのむかし
ワタクシがお嬢さんだったころの仕事(職種)に今では絶滅したものが結構あります。
エレベーターガール・エスカレーターガール
きれいなお姉さん粒ぞろい。顔だけでなく、声も天使みたいだったわね。
採用条件「容姿端麗」がまかり通っていた時代。
電話交換手
外部の男性によく言い寄られる友人が言うてましたわ。
声で顔を想像されるのは非常に困るって。
タイピスト
クラークケント(スーパーマン)のオフィスの入り口に如何にもデキそうな女性が座っていませんでした?
「秘書」って言葉とタイプライターがアタシの中ではセットになっています。

そうそう。タバコ屋の看板娘も加えておこう。エトセトラ・エトセトラ

 

話は映画にもどります

「タイピスト」2012/仏
去年の秋、機内でみました。
タイピストに憧れる女の子が世界最速早打ち(最速と早打ちは同じことか)大会で優勝
彼女がすっごく頑張るのよ。ちょっと恋なんかも絡めちゃって。と、お話はいたってシンプルなのですが

ご注目は舞台が1958~1959年のフランス。
ファッションがいちいち、可愛い。
ウェストキュッとした花柄ワンピースに真っ赤なドレス。
当時の女の子の体型とか振舞いってどうなっちゃってるの?
誰にでもくびれたウェストがある!


きっと言葉遣いもエレガントなんでしょうね(フランス語わからんけど)
建物。内部の調度品。重箱の隅まで素敵 
街を走る車。駐車している車が信じられないくらい可愛い 
↓YouTubeの「次」をクリックすると
いろんなタイプのタイプライターが出て来てすっごく楽しいです。


ぜひぜひ。
むかし女の子だった(そんなことすっかり忘れている)奥様にお勧めしたい映画です。
気持ちアゲアゲで、免疫力を高める。大事です。

最近、近くのビデオショップが二軒、閉店しました。
ま。借りたとしてもウチは「見る」機能が無いんですけど。
YouTubeなんかで何でも見られるからなの?
あたくし、一生涯、レンタルビデオというものを未経験のまま絶命するんだわと思いました。

この度の外出自粛要請にあたり、松竹様のご好意により
無料配信(期間限定(けち!))の歌舞伎を見せていただきました。
有難とうございます。

 



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2020年1月28日 (火)

大當り伏見の富くじ・松竹座初春歌舞伎



 

     「鳥居から鳥居へ移り寒鴉」
    (トリイカラトリイヘウツリカンカラス)季語/寒鴉・冬

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初春歌舞伎を観てきました。
「大當り伏見の富くじ」
番付にはご丁寧にも「熱いご要望にお応えして再上演」とありました。

まじめなところ、どこのどなたが、どのすじが「要望」を出したのかご尊顔を拝したい。そしてじっくりとお話を聞かせていただきたい。


2012年2月。当時39歳の市川染五郎が歌舞伎に新風を!
(それを”歌舞伎喜劇”と銘打って)と大きな意気込みで取り組んだ演目です。
今回二度目の上演となるわけですがこの間、8年もの時を経たというのは決して「熱いご要望」が煮えたぎっていたわけではないのではと、ワタクシ睨んでおります。決して手放しの評価ではなかった。少なくとも私の中では。
はい。幸か不幸か 初演と今回。二度も見る羽目になってしまいました

前回の観劇についてはコチラ(おヒマならお読み下さいませ)
(まあ、ここでも怒ってますので、嫌ならやめておいてね)

松本幸四郎と名を改め、もはや前回のような花形の果敢なチャレンジでは済まされず。どのよう花の開き加減をみせて頂けるのか期待していただけに残念です。

私は伝統を守ることだけが歌舞伎だと思っているわけではなく、若い方の挑戦はたのもしく、アニメやファンタジーであっても、新しいものを受け入れるのにやぶさかではありません。

しかし。この幸四郎さんおっしゃる所の「歌舞伎喜劇」は全くの理解不能です。
やはり「喜劇」というものをどこか誤解されているのでは?とおもいます。


どうしても嫌なのは「笑わせる」という事、その「笑いを取る」取り方があまりにも稚拙であるという事です。
役者のいちびりを客は笑います。瞬間瞬間の笑いを役者は「笑わせている」と思っています。
しかし、それが本当の笑いではないことに気付いてほしい。


しびん・ウンコ・・お下系では笑えません。巻き巻きウンコをキャッチボールすれば、客はどんどん引き、白けていき。不快になる。
確かに笑っているお客さんもいます。
あれは熱演している皆さんに合わせてるんです。気を遣っているんです。
高いチケット代だして役者に気を遣うなんてあたしにはできません。


松竹の舞台でヨシモトのネタ披露も見上げた根性だとおもいます。が、これでもかとちりばめられた小ネタも全てどこぞのお笑い芸人さんのパクリやないですか。全然面白くない。


松竹新喜劇に伴心平という役者さんが居られました。
藤山寛美さんの芸があまりに面白いので、役どころを離れて舞台上で思わず笑ってしまう方です。
客はいつしかそれを期待する・・・客がいわゆる「楽屋落ち」を容認する。
お笑いに対して、そんな懐の深さが関西の土壌としてあります。
しかし、そこまで到達してからの話なんです。
この演目では歌舞伎役者の皆さんが身内ではしゃいでるとしか思えなかった。


「鳰の浮巣」という話はよくできていると思います。落語ネタも取り入れ情感もドラマもある内容です。
世話物としてキチンと練られた脚本で一度観てみたいものだと思います。

でも、目指しておられるのは「歌舞伎喜劇」なのですよね。
和事のおかしみやくすぐりではない。抱腹絶倒。

気合十分は解りますが。私の感想は「すべってるで」です。

 


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2019年7月24日 (水)

松竹座七月大歌舞伎・恋しくば尋ねきてみよ・・



よく考えれば、歌舞伎カテは今年に入って初めてであります。
初春から観るには観てるのよ。
ブログにUPできない。 なんでや~。食指が動かない。
でも、記録やし書いとこ。

 

先ずは夜の部「芦屋道満大内鑑」あしやどうまんおおうちかがみ
ご存じ「葛の葉」です。

前回観た「葛の葉」は、え~と資料を紐解きますれば・・
な・なんと1991年(平成3年)の中座。
げ!27年前(おたま18歳)じゃん!


先代雀右衛門の葛の葉。富十郎の安倍保名。となっております。
そんな昔かなあ・・。いえいえ、2000年(平成12年)に福助鴈雀(現・雁治郎)で見ておりましたわ。
も~長いこと生きてるから、時間の経過がぐっちゃぐちゃです。

 

(お話を紹介します)
奥様、占いはお好き?揺れる女ごころなど阪急電車の網棚に忘れてきた?
そんな貴女様には占いなんか無用よね。あたしもそうよ。自分の事は自分で決めるわ。
でもそんなヤカラばかりだと、安倍保名(萬太郎)の商売は上がったりね。
そう。彼は占い師。といっても当時の占い師って天文学者みたいなものじゃなかったのかしら(知らんけど)
その保名さん。話せば長くなるので端折るけど、悪漢に追われ大けが。
恋人・葛の葉(時蔵)に介抱され、夫婦となる。
あれから6年・・五歳のバンビーノ(のちの安倍晴明)と仲睦まじく暮らして居るのでありますが
そこへ「も~やっと、みっけ!ずっと探してたのよ」と本物の葛の葉姫が
雷が落ちたらどないすんねん!みたいな銀の花簪にあでやかな真っ赤なお着物で登場。
げげげ・・じゃあ。今あちらで機織りNOWのあの女は・・そなたはどなた?

 

このお話、今回もそうなのだが「芦屋道満大内鑑」の「葛の葉」の部分。いわゆる「狐の子別れ」のみが演じられることが多い。
歌舞伎の面白さ(曲書き・早替わり)ケレンが入り、子別れの切なさにピンポイントを絞りコンパクトに演出されている。
コンパクト過ぎて、道行の4人奴。あれはどこの誰やねん?となってしまう。
話を知らない人には「降ってわいた」ような登場は否めない。
単純に「子への情愛の狐の母さんの話」なら、もう「道行の場」いらなくね?
まあ。美しいからあった方がいいけどね。でもやるならもっと狐の神通力をみせて欲しかったわ。
通り一遍なんだもん。

広く多くの人に、飽きずに見てもらいたい意図もわかる。
しかし、どうなんだろ・・その前後の話。事情、時代の背景など一遍の作品として完結したものを見て初めてこの芝居の悲劇性に身を寄せることが出来る。道満も悪右衛門も出してこそである。
葛の葉が狐である意味とは・・人ならぬものが子を絶たれるとは・・そのことを深く深く理解できるのではないかと思った。

恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信田の森の恨み葛の葉

大阪府和泉(いずみ)に信田(しのだ)の森がある。
そういえば、うちの祖母はきつねうどんの事を「しのだ」って言ってたっけ。

 

時蔵 美しく、古典的ではあるが、先代雀右衛門の粘っこい情愛の域には遠いと思った。キッチリと美しく演じておられるのだが。
萬太郎 時蔵次男。平成生まれの31歳。おっとりと品があり声もいい。芝居はまだまだだと思うが従兄の隼人君よりまし良い。鼻筋がやっぱり、萬屋だわ。お楽しみリストには、入れないけどお取り置きはしておこう。がっばてね。

あたし。何様? 


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2019年6月14日 (金)

「兄消える」


 


この映画、小学生の男の子と40代の女性が出ているのですが
この二人以外は出演者ほぼ、オールドピーポー(old people)
そして、観客も見事なまでに「中高年」「超高年」でした。
なんてったって、火葬場の煙を見上げるシーンから映画が始まるんですから 

「兄消える」(2019・5公開)監督・西川信廣

(これから見る人はスルーして下さいね)

長野県上田市で鉄工所を営む男(高橋長英)は真面目にコツコツと工場を守り独身のままに76歳になった。
老老介護で100歳の父親を見送り、周囲に「これからは自分の為に好きなように生きろ」と言われている。
そんな彼の前に40年も行方の知れなかった80歳の兄(柳沢愼一)が現れる。
訳アリの女を連れている・・・

この映画を観たかった第一の理由が「柳沢愼一」さんです。
今年86歳になられるそうです。

我が家にテレビが来たのが1959(昭和34)皇太子と美智子さんの、ご成婚パレードを見るためでした。
それまでは町内には(電気屋さん以外は)散髪屋さんにしかテレビが無かったのだけど、店が閉まったお客さんの椅子にちょこんと座ってテレビを見上げていたのを覚えています。そのころ、いわゆるテレビ創世記に柳沢愼一さんはよく出ておられました。
よろめきドラマでスターになる池内淳子さんと結婚。そしてスピード離婚。
アメリカの人気ドラマ「奥様は魔女」のダーリンの声もやっておられました。


2005年。夫ひっちゃんの亡くなった年だからよく覚えているんだけど。
「メゾン・ド・ヒミコ」という映画を観ました。
主人公(オダギリ・ジョー)の恋人である元ゲイバーのママ(田中泯)が作った「ゲイのための老人ホーム」を舞台にした、
切なくて、温かくて、ハッピーで素敵な映画でした。
この映画にゲイの元教員と言う役で柳沢さんが出演しておられたのです。
子どもの頃に夢中で見ていたテレビに出ていた人です。驚きました。
計算すると、当時72歳ですね。良い味を出しておられました。

ま。そんなわけでこの映画を観に行って来たのですが、
スラリとしたスタイル。役柄とは言え小粋なファッション。劇中でチラッと見せる元ジャズ歌手の力量。
名ボードビリアンの軽妙で洒脱な味わいは変わっておられませんでした。

今の、お笑いの人と違い、昔の喜劇人は「芸人」という呼び名にふさわしく「芸」を持っておられたと思います。
なんてったって、86歳ですからね。
多分アフターレコーディングかなと思う箇所はありましたが、
自由で気まま(ある意味好き勝手)でありながら寂しさと優しさを抱えた人物にぴったりだったと思います。
映画を観て来てウィッキペディアを覗いたら、柳沢さんは「福祉活動家」として長年にわたり生きて来られたようです。

高橋長英さんが素敵でした。
無口で、朴訥としてピュア。男は無口がええなあ・・。
老人を演じているのか、本当にこんな老人になっちゃったんだろうか高橋長英さん。

銭湯の浴槽でアダムスミスを語るところが如何にもな江守徹さん。
これは文学座からのプレゼントだと思いました。
(西川監督は文学座の演出家)

そして、もう一つ、あっと驚く特別出演。
エンドロールの画面の中で振り向いたピンクのスーツの女性!
高橋長英さんのお見合いサイトに応募してきた「雪村いづみ」さん。
共鳴できる二人になれる予感をのこすラストシーンもおしゃれでした。

あ。この映画見たいなあ。

と思っても私の場合、そそられるものがマイナーなのか
大抵の場合、上映期間がすぐに終了してしまいます。
例えば、田中泯主演の「ほかい人」またどっかでやらないかな。
(この映画も信州が舞台?門付けをし、泊めてもらったお礼に「俳句」を一句置いて帰ったという。実在の漂泊の俳人がモデルです。)


そんなわけで、ぴゃっと行って来て良かったです。終演の前日でした。

映画は映画館で見るのが好きどす。

(私の見間違いかもしれないけれど、劇中歌の作詞がトシコ・ムトーさんだったやうな)

    


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2019年4月24日 (水)

永遠のミューズ・京マチ子

 



「京マチ子映画祭」に行ってきました 

京マチ子さんは1924年(大正13年)生まれ。現在95歳。ご存命です。
ワタクシの( ̄∇ ̄;)ハッハッハ母は「きょうまっちゃん」の大ファン。アンド
OSK(大阪松竹少女歌劇団)のファンでもありました。
何を思ったか、おばあちゃん(母のハハ)が付き添い、受験。(おばあちゃんも何を考えてたんやろ)
そして見事!
落ちます  

京マチ子さんはご存じのようにOSKの娘役スターとして華々しく活躍後、銀幕へデビューされるわけです。
ちなみに母の話によりますと、OSKに比べて宝塚少女歌劇団なんぞ〇でもなかったとのこと。
贔屓の引き倒しでしょうが、実際のところ人気実力ともに差があったと他のお年寄りからも聞きました。
昔の事やから、ほんまのところは判りません。好みの問題やと私は思うのですが。

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《浅草紅団》

1952年 大映 モノクロ
監督/久松静児 原作/川端康成「浅草物語」

あらすじ)
浅草で一座を張る、紅龍子(京マチ子)は女剣劇のスター。薄倖の少女時代から今の立場になるには人知れぬ苦労が御座いました。
愛する人は戦地から帰ることはなく、しかし「必ず戻る」との思いを生涯のの支えにする覚悟です。(泣けるわ)
さて、かたや浅草レビューの人気歌手マキ(音羽信子)は街の顔役、中根(岡譲治)から借金の返済を迫られております。
中根はどん底の龍子を拾い上げて育てた養父。まあゆうたら龍子には義理があるのね。
返せないならへっへっへ体で返してもらおうか・・皆まで言わずとも誰もがみんな知っている。スケベ親父、最初からそのハラなのであります。
実は、マキには島吉(根上淳)と言う恋人がおり、彼は中根の子分にけがを負わせて身を潜めていたのだけど、一年振りに浅草に舞い戻る。
もちろん、恋人マキ、奪還のためです。
どうでもいいけど「島吉」です。シマキチ。昭和な名前。今どきレッサーパンダにもこんな名前つけないやろ。
龍子、養父に言われるまま悪の手引きをするのですが、
義理は義理。てやんでぃ!あたしゃ浅草っ子だよ!とマキ&シマキチの純愛チームに加担。
そして、大詰めで龍子とマキは母違いの・・なななんと姉妹であることが判明・・
顔役中根は、やたらポケットからピストルを出す刑事に捕まりめでたしめでたしジ・エンドであります。

みどころ)
なんといっても、京マチの劇中劇。凄艶な若衆・股旅姿・はたまた芸者姿での立ち回り。
劇だからね歌舞伎の要素も取り入れた立ち回りのあでやかな事!!!
そして100万ドルのえくぼ音羽信子さんの可憐すぎる歌姫 も負けちゃいませんぜ。姐さん(って誰やねん)
大阪松竹少女歌劇団 VS 宝塚少女歌劇団 夢の競演ってところやね。
映画ラストの正月興行シーンは見ごたえがあります。ファンサービス100点満点。

 

私ら子どもの頃、女剣劇といえば「大江美智子さん」早替わりで有名だったわね。
白黒テレビの舞台中継を見ていた記憶があります。ウィッキに寄れば(1919~2005)お亡くなりになっていました。

「根上淳さん」男前だったのねえ。昔の俳優さんってどうしてこんなに男前なんでしょ。
顔立ちが「しっかり」してはる。
今、イケメンといわれる若手男優がうっそ~と言うぐらい仰山台頭してきているけど
確かに「半分青いの律クン」佐藤健さんは美しいよ。だけど・・・
昭和の男優とタイタイで勝負できる存在感のある二枚目はちょっと思いつかないですわ。
どいつもこいつも み~んなよう似てるから名前と顔がおぼえられへん。

 

その他の出演者・・マキの経営する店の妹分に「宮地晴子」テレビ台頭時代によくNHKドラマに出ておられた。声に特徴があった。
「杉狂児」龍子の一座で働く人。私にとって徹頭徹尾、終始一貫「杉狂児」
「潮万太郎」浅草の老舗の若ボンという体でマキさんの追っかけ。ほんまに当時の浅草にはこんな人がおられたのだろうか。
五時夢の岩下尚史さんかとおもいましたよ

 

といふことで、京マチ子さんの魅力楽しめる一本でした。
昔の浅草をご存じの方は懐かしい風景が満載だとおもうのでお勧めですよ。
ちなみに原作となった川端康成の「浅草物語」で当時浅草への観光客が倍増したそうです。

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お母ちゃんが生きてたら見せてあげたかったわ。
ちなみに母は「京まっちゃん」の一歳下でした

        


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ギョーム連絡:パコちゃんへ。一度テストコメントを入れてくださいませんか。設定し直したので。
       拒否ならばすみませんがmailお願いします。ニフに連絡します。

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2019年1月18日 (金)

ボヘミアンラプソディ



Img_4093ここのところ、登場回数の多いヨカちゃんでぃ!
ヨロピコ。

 

2歳4か月、面白盛りです。

 

彼女は両親を名前で呼びます。
父親を○○(名前)さん
母親をココさん

ちなみに私はコッコさん
ぐっ坊はオイーチャンです。

ところが最近突然「ママァ~」と叫ぶようになりました。
ママ=母なのでココさんは「は~い」と返事をします。
ところが私にも「ママァ~」と呼びますし、あらぬ方向を向いて「ママァ~」といいます。

あかんでヨカちゃん。変やで。
変なのは顔だけにしときなさい。

そのわけが遂にわかりました。
ヨカちゃんは歌を歌っていたんです

 

 Mama just killed a man 
(お母さん。たった今人を殺しちゃったよ)

確かに ママァ~の後にジュッキアメンと言っています。


11月に映画「ボヘミアンラプソディ」が公開されてから
一体何人の人に「絶対に見ておいで」と勧められたでしょう。
早々と平凡氏も真綿嬢も交替でレイトショウを見に行き、強く薦められました。

音楽に関心を持ち、好きになり、よく聞くというのは10代後半くらいではないでしょうか。
クイーンが登場したころはすっかり大人になっていた私は能動的に彼らの音楽を聞いた覚えはありません。

ところが画面から(はい。年末に映画館へ行ってきました)流れてきた
キラークイーンに肌が粟立ち「ひえ~。そうだった」と
なんと、乳飲み子の平凡氏を預けていた保育所の周りの風景やお昼寝ふとんを持ち帰る自分の姿が立ち上がって来たのです。

怖ろしや。音楽で一瞬に当時に戻れるなんて・・
カーラジオから流れていたのか台所のカセットラジオだったのか・・。

映画館に行く前日にたまたまNHKでフレディマーキュリーのドキュメンタリーをやっていました。
「ボヘミアンラプソディ殺人事件」といタイトルだったかな?

ペルシャ系インド人という血。英国という保守世界でタンザニアからの政治難民が生きるという事。独自の宗教観に根差す厳格な家庭。からかわれる容姿、そしてセクシュアリティで悩み続ける彼のアイデンティティへの希求と葛藤

これらが「ボヘミアンラプソディ」だって言う人が多いけど・・
そのドキュメンタリーの中では

(母親の話)「どうしてこんな怖い詞を書いたの?」
「何となく・・・感じだよ感じ・・・」
と彼は言っていたそうです。

 

映画ではホモセクシュアリティで葛藤する様子が多く描かれていたけど、前日にこの番組を見ておいて良かったなと思いました。

以前にもこのブログで書きましたが日本で海外音楽のプロモーションビデオを最初に流したのはKBSのデデさんの番組です。1970年代半ばでしょうか。
残念ながら大人になって多忙を極めていた私は「動く」クイーンを見たことがありませんでした。
しかし曲はさすがほとんど耳に馴染んでいました。
(でも、I was born love you は映画で出てこなかった。なんでやろ)

 

今回、この映画を見てフレディの闘う(って私が勝手に言ってるだけやけど)高音のすばらしさ。品があってキラッキラする力強い歌唱に改めて酔いしれました。
そしてクイーンってさ、こんなにきれいなハーモニーだったんだなという事も知りました。

何といっても、後半20分の圧倒的なライブ・エイドは凄いです。

友人は3回見たそうです。私が行ったときは平日満員。30代40代が多かった。男女半々くらいかな。

ヨカちゃんがうたってるよ

 

I don't want to die

 

ガリレオ ガリレオ

 

ママァ~~ レッミゴ~

 

「自分とは何か」ヨカちゃんがもがき苦しみ葛藤する日が
果たしてあるのでしょうか・・・・

 


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