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2022年7月19日 (火)

「堀川波鼓」あらすじと感想

 



6月は私の好きな役者さんが続けて亡くなられました。
五代目坂東竹三郎。美しい容姿、主役を盛り立てることのできる力量、ベテランの心。関西歌舞伎には無くてはならない方でした。
六代目澤村田之助。一級品の実力者が常に日の当たる場所にいるとは限らないのが歌舞伎の世界。観劇ビギナーの頃から好きだった人。とにかく品位があった。芝居に厚みをもたらし、この人が登場すると舞台の空気が変わった。人間国宝。

昨日の続きです。さくっと終わりますのでお付き合いください

「堀川波鼓」(ほりかわなみのつづみ)

夫・小倉彦九郎(中村勘九郎・仁左衛門代役)は江戸詰めの単身赴任中です。8か月にもなるのよ。
もうじき帰ってくることになってるんだけどね。
帰りを待ちわびる妻のお種(中村扇雀)庭の松の木に掛けた夫の着物に縋りつき「ひ・こ・く・ろうどの・・」と身もだえる。
私は修道尼でも修行僧でもないけどちょっといわせてもらえば
お種さん。あーたのそう言う姿が危ういのよ!先が思いやられるわ・・
武士の妻なら妻らしくシャキッとせなあきまへんえ。
おゆらさん(彦九郎の妹・片岡孝太郎)を見て見なはれ。勇ましいのなんのって( ´∀` )

そんなお種の前に現れたのが、弟・文六(片岡千之助)の鼓の師匠・宮地源右衛門(中村隼人・勘九郎代役)
空閨をかこつ人妻VS家庭教師(エエ男です)
もう話キマリでしょ。(by池内淳子・美徳のよろめき)
聞こえてくる曲は能「松風」。恋に狂う海女松風の鼓と謡。もうシチュエーション出来上がってるし。

飲ませた男がわるいのか 酔った女がバカなのか
お種さん、常日頃から寂しさを紛らわすために家庭内飲酒をやってはったみたいね
飲んで乱れることがわかっている妹・お藤(中村壱太郎)と文六はもうはらはら。

ココから話はテンポあげるよ

それはアカンやろ!と思うけど、そこはお芝居。お藤と文六は実家を辞す。からの
家庭教師は別間に下がる。この家には人妻と家庭教師の二人きり(今ココ)
そこへ登場したのがお種に横恋慕する磯部床衛門(中村亀鶴
しつこく口説かれるわちゃわちゃを聞きつけ家庭教師源右衛門は咳払いならぬ謡いを始める床衛門あたふたと逃げる
ここからがもっとアカンやろ!と思うけど
お種さん不義の疑いを晴らすため源右衛門に酒をすすめる(なんでやねん)
もつれるように二人は別間に・・・
「身を汚したか浅ましや」とわが身を責めるも遅かりし由良之助だ!
そして戻って来た床衛門と鉢合わせ 

・・・・・以下省略


このお芝居、孝夫・雁治郎(当時)で観ました。
多分、四半世紀ほど昔。
同じ芝居でも自分の年齢に関係するのか感想が全然変わってきます。

取り返しのつかない過失、それが酒のせいであるならば悲しい。理性を狂わせるほどの酒のおそろしさと人の弱さ。
昨日まで貞節な妻だったお種があわれです。
25年前に見た時はこんな感想はなかった。雁治郎(のちの藤十郎)が官能的すぎて
何だか嫌だなあ・・(同性としての嫌悪感)と感じた記憶があります。

今回の扇雀のお種もグラマーで肉感性はあるものの、パパ・先代雁治郎はそこの辺り(なんか嫌や感)が圧倒的だったのだと今にして思ふのであります。

 


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