スカボロウ・フェア
オリジナルはスコットランドで古くから歌われていた民謡である。
歌詞は非常に難解でまる禅問答のようだ。
各地からスカボロウの市場に集まって来た吟遊詩人たちが歌い継いできたという説がある。
若者がかつての恋人に、とうてい不可能な仕事を要求する。
もしそれが出来たら再びよりを戻そうと歌う。
彼女も又、できもしない要求を彼にし、それが出来たら希望の縫い目のないシャツを作ってあげようと答える。
印象的なフレーズが出てくる。4種類のハーブ(薬草)
パセリ・セイジ・ローズマリーそしてタイム
数世紀にわたり歌い継がれる間に時々の社会の出来事(疫病など)や別の民謡などと混ざり合いこのフレーズが生まれたといわれている。
この不思議な感じのする、美しいメロディを
我々はサイモンとガーファンクルで耳にしている。
リリースは1966年。ベトナム戦争の真っ最中である。
彼らは従来のメロディを追いかけるように反戦の歌詞を織り込んだ。
これは宗教音楽の手法にあるそうだがこの部分が特徴的であり、非常に美しい。
(On the side of a hill in the deep forest green)
緑深い丘の斜面に
(Tracing of sparrow on snow-crested brown)
雪に残ったすずめの跡をたどって山頂へ
(Blankets and bedclothes the child of the mountain)
山の子どもは毛布と寝具にくるまって
(Sleeps unaware of the clarion call)
鳴り響くラッパの音にも気づかず眠り続ける
(On the side of a hill, a sprinkling of leaves)
丘の斜面に木の葉が散って
(Washes the grave with silvery tears)
銀色の涙が墓を洗う
(A soldier cleans and polishes a gun)
兵士が銃をきれいに磨いている
(War bellows, blazing in scarlet battalions)
戦いの大砲が鳴り響き 緋色の服の大群は炎に包まれる
(Generals order their soldiers to kill)
将軍は兵士たちに「殺せ」と命令する
(And to fight for a cause they've long ago forgotten)
とっくに忘れてしまった戦う理由
それでも「戦え」と命ずる
といふことで、ウチラは3部に分かれて練習だあ。
上手に歌えたらお慰みだよ!お立会い。
(余談)
この曲で何故か思い出すのはDEDEさんだ。
1960年後半~70年代に関西に居られた方覚えておられますか
川村龍ー(当時:川村尚(ひさし))愛称:でで
UHF局であるKBS京都「ポップスインピクチャー」でDJをされていた。
名DJだった。本物だった。
KBS京都は海外アーティストを映像で流すという今では当たり前のことを日本で初めてやってのけたんだよ。日本洋楽ビデオ番組の始まりです。レコードジャケットや雑誌でしか知らなかったアーティストが動いてる
(関係ないけど24時間テレビを最初にヤッタのもこの局です)
で。ウチラの兄貴のようだった、ででさんのDJはとにかく温かかった。
ポールサイモンとアートガーファンクルという心優しい二人の青年が生み出した数々の名曲を紹介した、その日の名調子を今でも覚えています。
1943年生まれ。残念なことに2012年に亡くなっておられました。
では最後にオリジナルよりも
ミラクルハーモニーだ!とコメントにあった↓コレ貼り付けておきます(どないやねん!)後半1分特にきれいですよ。
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コメント
映画思い浮かべました。
キャサリン・ロスが可憐で
ダスティン・ホフマンがあほっぽく見えたけど
いい俳優だなって思いました。
おっかさん妖艶でしたね。
子供だったのでああいうう関係が理解できなくて…^^;
投稿: ばんび | 2018年4月 9日 (月) 12時11分
やはり、リアルタイムでみておられるのですね。
子どもだった??うっそ~~
アタシはちゃんと理解できましたわ(^-^;
投稿: おたま | 2018年4月 9日 (月) 12時38分
サイモンとガーファンクル
好きでした。
でもスカボロウフェアに
こんな深い意味があるなんて知りませんでした。
『卒業』の映画は印象的でしたね。
ラストでバスに乗った二人を
おばあさんたちがじろじろ見る目が面白かったな。
投稿: kimi | 2018年4月 9日 (月) 21時50分
おたまさん
いつもブロク楽しく読ませていただいてます。
サイモンガーファンクルの歌はすべて好きでたくさん聞きました。
しかし、この頃忙しくて聞く暇がなかったのですがお陰で懐かしい歌を聞けましたありがとう!
この歌、今住んでいるボストンのシニアセンターで皆で歌いましたよ。現地人の元若者アメリカ人もアジア人の私もいい歌ですよね。
薬草のパセリ セイジ ローズマリー AND タイムのフレーズ楽しいですよね。
ヨーロッパの花嫁は今でもローズマリーの小枝を髪に挿して結婚式に望むらしいです。
いいですね〜。
おたまさんのブログは私の宝物です。
たくさんの情報を提供してく出さるので毎日楽しみに読ませていただいています。
お元気でブログを続けてくださいますように。
遠いところでおたまさんのブログを楽しみにしているものがいることを覚えていてくださいね。
平 幸子
投稿: 平 幸子 | 2018年4月10日 (火) 06時32分
映画の中身は「んなあほな!」
ですが、使われている曲がどれも良かったですね。
私はオレンジか赤のスポーツカーをぶっ飛ばす時のミセスロビンソンが強く印象に残っています。
いつも読んでくださってありがたうございます
そう言っていただくとやめられなくなっちゃいますわん
皆さんで歌われたのですね。
もちろんネイティブですもんね。私らは学校でのカタカナ英語が染みついているのでそこから始めるのが大変です。ハーモニー以前の問題。
テル ハー ツー メイク ミー ・・・
Lを律儀にラリルレロノのルって言っているものだから間に合わない(年寄は頭が固いのでカタカナから抜け出すのは大変です)
ホント私たちが受けた英語教育って間違ってたわ。プンプンです。
ローズマリー。そうなんですか・・
薬草は魔除けの意味がありますね。日本のつの隠しみたいな意味かなあ^^
投稿: おたま | 2018年4月10日 (火) 10時00分