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2018年1月22日 (月)

坂東玉三郎を考える



今日こそは行こう!と思っていたのに
シベリア大陸から-60℃の寒気団がやって来るというニュースにビビって
結局、ストーブの上で蕪と鶏肉を煮込んだりしている。

案の定みぞれが降って来た。
これでいいのだ。間違いない。ほんまか?後悔していないか?

大阪松竹座新築開場二十年で初めて「初春」を欠席した。
今年は坂東玉三郎の舞踊公演である。
舞踊ってむつかしいんよね。
特に玉三郎のような心理主義の踊りは知的素地がスカスカのあたしなんか
「きれいやなあ」とポカンと口を開けてみているだけでいいんやろかとおもってしまう。

そんな理屈いわんと。目のお正月を楽しむだけでよかったけど
ちょっと、勉強してから見たい・・なんて思ってしまった。

しかしっ!お臀部がもぞもぞする。

やっぱ。明日行こうかなあ。

人は玉三郎を「天才」という。
傑出した美貌と技芸で女形としての地位を築きあげた。
しかし、万人が認める第一人者で在りながら、彼は歌舞伎界の頭領には成りえない。
だからこそ、歌舞伎以外の世界に目を向けたのではないか。
ひたすらに一本道を歩き通し頭領の位置に押しあがった歌右衛門にはなれないのだ。

歌舞伎ファンとしては純粋に歌舞伎の芸の道だけを進んでほしい(もったいない)と思ったこともあったが、そんなこと心配しなくとも彼は「美しい才能に恵まれただけの人」ではなかった。
努力と深い洞察と哲学者のような論理的な思考を持ち合わせた、やはり「天才」なのだと思う。

Img_0672


NHKEテレ「にっぽんの芸能」特集回
「伝心~玉三郎かぶき女方考~」を見た。再放送も見た。

「京鹿子娘道成寺」が玉三郎の解説でほぐされてゆく。
芸の神髄を惜しげもなく伝えてくれる。

恋をした女の「恋のバリエーション」という見方しかしていなかった私は。顔面真っ赤!恥ずかしい。思わずテレビの前で正座しちゃったよ。
特に、恨み・・それは男への恨み、恋をしてしまった自分への恨みだけではなく、「時間」への恨み。誰にも平等に与えられた時間への恨みだという解説に感動で立ち上がれなくなった。
老子だよ。「道」(タオ)を語る老子だよ。玉三郎さん。

ゴーン。ゴーン。
玉三郎だけに聞こえる鐘の音。
鐘に恨みは数数ござる
そうなんだ。鐘って時間だったんだ。

恋に落ちる。ということ。
それは「恋をする」という事とは違う「落ちる」ということ。
といいながら清姫の手拭いを肩口から落として見せる。
そっか!「恋は引力」かあ。φ(..)メモメモ

透明感のある気高い踊り
やはり、見られるうちに見に行っておこうかな。

今年一年。生きる張り合いが出来ました。
今後。年間数回の放送が予定されているそうだ。
四年前から既に40演目の収録済み。

NHK。恨み言いたいことは数数ござるが
やっぱり。エエ仕事しはるわあ。

惜しむらくはウチ、録画機能がないんよね。


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歌舞伎・映画」カテゴリの記事

コメント

歌舞伎も玉三郎も・・聞いた事が有る・・
そんなレベルで・・話が盛り上がりませんが・・
「恋をする」と「恋に落ちる」の違い・・
なんとなく・・判った気分になります・・
それは間違いか・・判るわけないかな・・

早いか遅いか・・明るいか暗いか・・
こんな物理的な人間で・・コメントも・・
盛り上がらず・・ゴメン・・

当地はミゾレなどではなく・・かなりの積雪・・
天気予報に従い・・本日仕事休み・・明日も・・
電車バスが動いても・・積雪で私の車が動かない・・
そんな言い訳で・・明日も休みです・・
詰まらんコメントで・・ゴメン・ゴメン・・

投稿: Mr shadow | 2018年1月22日 (月) 18時58分

先日、シネマ歌舞伎なるものを映画館で観ました。
「京鹿子五人道成寺」でした。
もちろん、玉三郎も出ています。
本当に綺麗です。解説がありますので、清姫の心情もよくわかりますが、さすが玉三郎は抜きん出ています。踊りに哲学・・・なんて私も赤面の至りです。
来月は博多座に勘九郎、七之助を観に行きます。仁様どないしてはりますのやろ、とんとお目にかかれないです。
昨年は芝翫親子の襲名披露公演と猿之助も観に行きました。染五郎一家の襲名披露公演も行く予定です。

投稿: コキリン | 2018年1月22日 (月) 21時03分

さんへ
積もっていますか?
コチラは今のところうっすらと雪化粧状態です。明朝はどうかなあ。庭駆けまわってまたレポートしますわ。
玉三郎。それはそれは美しいですよ。
息をのむ!ちゃうちゃう。息が止まります。
同じ男子なのにねえ・・
いえいえ。さんのことでは御座いません。
がんばってください。
積雪なんかに負けないで・・。

コキリンさんへ
いいな。いいなあ
今年の2月花形は博多座なんですよね。
七之助の土手のお六を見てみたい。
彼のお光ちゃんは垢抜けしすぎてイマイチの記憶がありますが、なにしろ発展途上ですからたのしみですね。
それに引き換えコチラ。
松竹は関西で歌舞伎を育てる気があるのでしょうか!南座。いつまで休館中やねん!ってはなしです。
松竹のターゲットは歌舞伎を愛する関西人ではなく、関西へ来られるアジアのお客様。
geisya & samurai
といううたい文句で歌舞伎(もどき)の舞台を繰り広げています。
何かもう。泣きそう。博多へ遠征しようかな。

投稿: おたま | 2018年1月22日 (月) 22時33分

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