余花・残花・さよならサクラ。
日本国じゅうで真夏日のニュースが聞かれる、けふこのごろ。
都会の桜はもうすっかり散り果てたのでございましょうね。
「桜」に関係する季語はそれはもうたくさんありまして、それぞれが誠に美しく、日本人ならではの情緒に溢れています。
(ピンクの文字は全て季語です)
「残花」(ざんか)
見事な桜吹雪とともに舞い散っていった桜なのに、なおも枝先に残る花。
名残の花とも言います。
「遅桜」(おそざくら)
大方がすでに落花し、散り振った飛花(ひか)は花屑となり水に落ちて花筏となりながれてゆく。
そんなころ、少し奥へ行けば見事に咲いている桜を見つけることがあります。遅桜です。
「遅さくら納札箱に影作る」
吉野へ行けばやはり日本一だと思うし、観光地で花を見上げる人達の笑顔をみるのも好きだけど、やはり自分に親しいこの桜がいい。
山があり田畑があり、喧騒から遠く離れた桜。
「田の人の腕たくまし里桜」
(タノヒトノカヒナタクマシサトサクラ)
「余花」
余花(よか)はもう、夏の季語です。立夏を過ぎてから色々な色の芽吹きに混ざって咲く桜。
若葉の花・青葉の花・夏桜ともいいます。
我が町は、これからが一年で一番山の美しい季節になります。
様々な色の青葉・若葉のグラデーション。
其の中に桜を見つけることがあります。山のところどころにぽつんぽつんと咲いています。
透明感のある気持ちの良い季節によく似合う。それが余花です。
「堂縁に賓頭盧在す余花の雨」
(ドウエンニビンズルオハスヨカノアメ)
・・・・・
「葉桜に触れてゆきたる弓袋」
葉桜も夏の季語です。桜の「花」だけではなく「葉」に美しさをみつける。いやあ。日本人のハートですわ。
この句は、昔、青春十八きっぷで訪ねた岡山の吉備津神社の景です。
京都山科・三田市武庫川沿い・大阪市内・我が町周辺
こころせわしい中でも今年も沢山の桜に出会いました。
桜なんて嫌いやて言うてましたけど やっぱりいいです。
辞世の句ももう作ってますねんよ
「花見船おもひのほかの疾さかな」 おたま
準備万端。
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コメント
わが町は桜の花も終わりすっかり葉桜になりました。
桜の時期は町中がピンク色になり、春が来た!と町中なんだか賑やかになります。日本人は本当に桜好きです。
昨日はいっこさんやm-catさんにも会え楽しく湘南台まで行って来ました。
おたまさんに会えず本当に残念でした。
次にお目にかかれるのを楽しみに待ってます。
投稿: スマイル | 2017年4月21日 (金) 17時49分
本当にあっというまの桜ですね。
私はまだドツボから抜け出ていません
おさしん。いただきました。みなさんお元気そうで楽しそうで・・・
一応個々のお方の感想。のべておきました。あは。
投稿: おたま | 2017年4月22日 (土) 10時10分