納め句会・冬晴れを歩く
先週の事ですが、今年の納め句会&吟行がありました。
今年最後という事で、ちょっと雰囲気のある場所でお食事会。
鰭酒は冬の季語です。
句作の為に飲みました(つ・辛い)
「ツギシュ」を頼みました。
次か注ぎか継ぎか
どうなのよ。
という話になりましたが、呑兵衛氏の「継ぎ酒ですがな」の一言。
鰭の香りを楽しみながら三杯はいける。
ここで一句!
「鰭酒や悲喜交交を諾なへり」 おたま
ああ。年寄くさっ!
悲喜こもごもがいやらしいわね・・ぶつくさぶつくさ。
気持ちの良い冬晴れです。
吟行先は大阪大学/豊中キャンパス内にある
総合学術博物館(待兼山修学館)
ここは21世紀懐徳堂として広く市民に開かれた開放講座等の拠点になっています。
丁度、「大阪の誇り・懐徳堂の美と学問」というテーマで特別展が開かれていました・
「懐徳堂」と言うのはあの有名な「適塾」と並び現在の大阪大学の礎となった私塾です。
町民や武士の区別なく自由な学びの場。今でいう市民大学が大阪の町人により創設されていたわけです。
淀屋橋も・中央公会堂も・再建された大坂城や通天閣も・・商都大阪の人々の心意気があらわれています。
あきんど魂。そのものが「大阪の誇り」といえるかもしれません。
個人的に滅茶苦茶興味のあったのが
もとは大阪大学医学部の前身である大阪医科大学病院石橋分院で1931年(S6)に建てられたものです。
「細見綾子」という好きな俳人がいます。
経歴を見ていますと
1934年大阪府池田市石橋にて転地療養 とあるのです。
彼女は肋膜を患っていました。
当時近くに国立刀根山病院もあるのですが、住所からするとこちらではないかと推察されます。
受付の方にお聞きしますと病院だったころの資料はほとんどなく(当方としても)知りたいところです。と言われました。
綾子が見たであろうステンドガラス。触ったであろう大理石の柱・・・
どっぷりと妄想の世界へ・・・昭和初期にタイムスリップ。
綾子は新婚で夫と死別。そして病にかかりますが、のちに一回り年下の沢木欣一と再婚。俳人として女性として幸せな人生を晩年まで送っています。
(写真はレプリカ)
日本で初めて発見されたワニの化石が3階に展示されていました。
豊中キャンパスの建築現場から出土したものです
マチカネワニ
大阪大学の至宝と言われています。
今年も一年間楽しく吟行ができました。
うまい下手は別にして
気のいい人たちとワイワイとよい時間を過ごせたことをよろこんでいます。
「キャンパスへ歩幅大きく冬木立」 おたま
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コメント
細見綾子、私も好きです。
峠見ゆ十一月のむなしさに
チューリップ喜びだけを持ってゐる
などなど大好きな句がいっぱい。
キャンパスの句、いいですね。
投稿: ovni | 2016年12月22日 (木) 16時44分
細見綾子の句は堪えきれず溢れ出したという感じがいいですね。ひらめきではなく温めて温めて噴出した。そんな印象を受けます。
大学構内には多くの学生さんが居られましたが足取りが確かなんですよね。我々みたいにブラブラしていない
投稿: おたま | 2016年12月23日 (金) 09時46分