« ぢいさんばあさん | トップページ | 神にゆだねし我がこころ »

2015年7月29日 (水)

七月歌舞伎・鈴ヶ森


baseball


はぁ~~~~あ
まず、ため息をつかせていただきやす)ごめんやしておくれやす

clover

大阪松竹座・昼の部。もう一つの演目は
御存鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり)
ご存じとついてるように、知ってて当たり前ってお話です。
お芝居は知らなくても「お若えの おまちなせえやし」という名セリフはお聞きになったことがおありでしょう。
あ~たね、それだけ長いこと生きてるんやからannoy知っておいてね。
って誰に言うてるねん。誰に怒ってるねん。

いやいや、孝太郎さんに怒ってるのと違います。
ただね、昭和54年の御園座。勘九郎(当時)の権八。羽左衛門の幡随院を観てみたかったってことですよ。ハイハイ。詮無いことです。sweat02

clover

今、「若衆」の芸を見せてくれる人は??って考えています。
女形ではない色気。衆道の匂いのする・・(衆道とは男性の同性愛
本当の若さを持った美少年・・・

その上、この白井権八となると・・ただの美少年ではいけません。
彼は単純な不良ではありません。尋常じゃないのshock
常軌を逸したサイコキラーなんです。

童子の面影を残しながらも青く血なまぐさい殺気を身にまとった少年。
この後、情痴に溺れ、彼は放蕩の金欲しさにとてつもない人数の殺人を犯し最後は刑場の露と消えるのです。しかも歌を唄いながら・・

ああ。どこかにそんな子(役者)いませんかあああああ。

前置き長過ぎ。ごめんなさい。
ではあらすじ

clover
ウ~~~ッウォンテッド!Wanted manrun
全国一斉指名手配になっている白井権八(孝太郎)。
彼はまだ前髪の17歳(数え年よね)です。


人を殺害して鳥取県から出奔。このお江戸は鈴ヶ森に到着したのは真夜中のことで御座いました。
鈴ヶ森というところは江戸の入り口。刑場のあったところだそうです。
関西でいうたら、粟田口みたいな感じやろか・・。雲助がたむろしてるというから暗峠(くらがりとうげ)っぽいかもね。
ここで、お約束の(?)の雲助強盗団に襲われる権八ですが、この約30人を相手に見事な立ち回り。


この様子を陰で見ていたのが幡随院長兵衛(錦之助)という侠客。
お仕事は「人入れ稼業」。人材派遣業やね。
闇の中の見事な腕前に感心して声を掛けます。それが・・・

「お若えの おまちなせえやし」 です。

「待てとおとどめなされしは・・」提灯の明かりに顔を照らすと、前髪のお子ちゃま。
ワケアリ手配中の、そのワケも飲み込んで、あんたの世話をしようじゃないかと江戸へつれ帰るのでありました。
この話はこれだけのことです。
まあ、この長兵衛さん。とってもブラックなおひと。
この後の権八の運命は・・・また別のシリーズで・・ということです。

clover

孝太郎は二度目の権八ということだそうです。
前出のように権八の人物像からすれば,「薹がたって」いるのは否めない。それは仕方がないんです。
(おたま、今のところ顔のことは一言も言ってませんよ!)実在の権八はメタボなブサイクやったらしいので孝ちゃんでもいいんです(結局。言うとるやないか!)でもどうしても(年齢・フレッシュさからみても)類型的になるのは仕方ない。
決して、顔が素っ頓狂だサイコキラーにしてはお人好っぽいなんて・・(言ってしまった)

女形がこの役をしていますよ。という意味(慣習)で権八の着物は「ヒワ色」なのだそうです。
でも「黒」やったらあかんのでしょうか。キリッとして不気味な味わいと色気が出るようにおもうのですが、それに鳥取県出身っぽいし(鳥取県民さんごめんなさい。田舎といういみではありません)長兵衛の江戸の粋。柿色格子模様の半纏との対比もええし・・

いや。まてよ・・そう考えるのは素人かちら??
ああ。わからなくなってきました。

clover
あと、見せ場ともいえる、だんまりの立ち回りですが、
趣向のおもしろさ・・殺し方が一人ひとり違う・・は、いかにも南北という感じ。
ですが
だんどりをこなしているようにしか見えない。
迫力がない。
ここは「鈴ヶ森」刑場という不気味な空間の漆黒の闇の中
せめて、暗闇では必死に目を凝らしてほしかった。
目が垂れてましたで・・あ。元々かあ・・

clover

錦之助の長兵衛は大きくて良かったです。
なんといっても声がいい。安心できます。

以上。ご存じ「鈴ヶ森」   はぁ~~~~あ。

・・・・・・

clover

昼の部は昨日書いた「ぢいさんばあさん」」とこの「鈴が森」のほかに
時蔵の舞踊がありました。

「雷船頭」
季節感あふれる題材で華やかな常磐津も楽しく江戸情緒をたっぷり楽しめました。

席は上手扉・7番でしたscissors


tulipサイドバーのバックナンバーをクリックすると全記事がご覧になれます。
baseball2009/9~2013/8 の記事はコチラです⇒http://nurebumi.cocolog-nifty.


|

« ぢいさんばあさん | トップページ | 神にゆだねし我がこころ »

歌舞伎・映画」カテゴリの記事

コメント

鈴ヶ森の名場面、糸操りの人形芝居で見たことあります。立ち回りがすごいんですけど、糸が長すぎて、ふわふわしちゃう。セリフが下手で悲しい><
権八って殺人鬼ですものね。ぞくっとする凄みを感じさせる人って誰だろう・・

投稿: ばんび | 2015年7月30日 (木) 00時15分

脳内世界旅行中ですが・・・

わたしら、歌舞伎を見るなんてことは夢にもないことですので、おたまちゃんの歌舞伎カテはとても面白くて大好きです。イイナ~。

投稿: いっこ | 2015年7月30日 (木) 01時49分

baseballばんびさん
この芝居の為所(しどころ)聞かせどころがずぶずぶだなんて・・・
でも、素晴らしいチャレンジだと思います。見たかったわ。
あの立ち回りで糸がもつれにもつれるんですね。ファンタジック!!

孝太郎の息子さんがいいんですよ!
早くても7・8年待たないといけないけど・・待ちます!。
あと、富十郎の忘れ形見。関西ではお目にかかったことは無いけどテレビで舞踊をみました。童顔でサイコキラー。ぞくっとしますよね。この方も5・6年待ち。
命がもつかなあ・・・

baseballいっこちゃん
YouTubeでも色々見られるようですよ。あたしは観たことないけど・・
夜の部(二週間前)はアオポイを着ていきました。人殺しの話なので(笑ってしまうほど人が死ぬんです)浄化してあげようと・・ぷっ。
また、UPしますね。

投稿: おたま | 2015年7月30日 (木) 07時14分

お暑うございます。
子供の頃と言っても、3歳くらいの時だそうですが、芝居すきな父親と母親に連れられて良く見に行ったらしい。
帰ってくると、「おわけえの、お待ちなせぇ~」っと言ってたらしい。
その言葉だけ覚えいて、こちらのアップに反応してしまいました。
現在の私には三つ子の魂は全然生きていませんが・・・

投稿: 山百合 | 2015年7月30日 (木) 08時49分

baseball山百合さん
山百合さんが3歳くらいならどなたの幡随院だったのでしょう。初代吉右衛門だったりして!うわ~すごい(妄想中)
劇場で小さな子どもを見かけることは今はありませんが、興味を示したら是非連れて行って欲しいとおもいます。昔はお芝居はもっと開かれていたし、ラジオなどで放送していたのかしら・・おたまもなぜか「いったんとのごのさわいっつあん・・」とか覚えていました^^

投稿: おたま | 2015年7月30日 (木) 19時26分

市村羽左衛門はTVですが舞台を見たことがあります。幡随院ではないけど渋い魅力の役者さんでしたね。勘九郎の権八は私も見たかったです。

YouTubeで六代目さんの鏡獅子を見たとき、勘九郎(後の勘三郎)と身体がそっくりで六代目のDNAをしっかり受け継いだのは勘三郎だったと思いました。

天王寺屋さんの息子中村鷹之資は素質が十分だと思います。富十郎の三番叟を舞台で実際に見て感動しました。昔から大ファンでしたから。お父様亡き後、播摩屋さんが面倒をみてあげられたらなぁ~と思っています。

投稿: ノンノン | 2015年7月30日 (木) 22時04分

baseballノンノンさん
不思議なものですね、一代置きに名優現る・・ですね。成田屋も奇数代に名優が多いとのこと。ワタクシ今の「エビ」はまったく認めていませんがビジュアルだけを言えば、祖父似で良かったと思います。

勘九郎(ってつい言ってしまいます)はお爺さんに憧れておられただろうし、やはり「血」ですね。私も鏡獅子。特に弥生の出のところでハッとしました。
返す返すも残念です。父にあって彼に無かったのは「陰影」。年を経られたらその「底意地の悪い暗さ」なども表現されただろうと思います。

天王寺屋。もうこの言葉だけで泣きそうです。歌舞伎にのめり込んだのは圧倒的な富十郎の弁慶を観たあたりからです。
それまでは、なんとなく好きという程度でした。
大ファンでした。
摩訶不思議な歌舞伎の門閥事情。
優れた舞踊家であり、並外れた芸の持ち主であったのに、この世界の独特の秩序の中でお気の毒だったと思います。しかしスタートはそうでも、それを凌駕する実力でしたね。
鷹之資さん。初めてテレビで観た時小学校低学年で富十郎の子とは知らずにいましたが。
とびぬけて光っていました。誰?この子?と思いました。
播磨屋さん傘下・・願っても無いですが
いっそ関西に来られたらhappy01お父さんもスタートは関西でしたし、非門閥を受け入れる風土はあると思います。
そのうち、先代猿之助のように革命を起こしてくれるかも知れません(妄想)
決断・行動・企画力・・絶対におばあ様吾妻徳穂の血が流れているはずですもの。

長くなってすみません。
富十郎の甥の亀鶴さん。今は「八幡屋」を名乗っておられますが、この方坂田藤十郎の元に居られます。芸がしっかりしておられるし、姿もいい。もっと前に出て来られて
鷹之資さんのバックアップなどしていただけたらなあ・・と好き勝手な事を考えています。

投稿: おたま | 2015年7月31日 (金) 08時25分

おたまさんの歌舞伎観劇記、すごく参考になります。

何しろ、私は歌舞伎観劇歴3年の初心者、しかも動機が和服を着たいという不純なものですから・・^^;

役者の良し悪しはまだよく分からないけど、たまにチケット代が高いと感じるときはいまいちなのでしょう。

そう言えば、6月の博多座で「ぢいさんばあさん」を見ました。一瞬「ちいさいばあさん」と言う演目なのかと思ってしまった。

おたまさん、これからも重箱の隅を楊枝でほじって下さい。

投稿: maruko | 2015年7月31日 (金) 09時32分

baseballmarukoさん
ちいさいばあさん・・^^
和服で観劇。素敵です。着物も喜びますね。

観に行かれたら、ぜひ観劇の覚書をφ(..)メモメモなさることをお勧めします。
ブログでなくても、ご自分のノートにでも・・歌舞伎は演目が繰り返されるので役者による比較とかできて楽しいですよ。
感想とかを残しておかれたらいいと思います。
その時は熱心にみていても、記憶は薄れますのでね・・

投稿: おたま | 2015年7月31日 (金) 17時03分

うーん、流石の書評!!!
確かに色んな殺し方だったけど
最後の方は飽きてきたもんね。
そこんトコロを書けるおたまさんはスゴイヽ〔゚Д゚〕丿スゴイ
だんどりか、、、上手い!

じいさんばあさんの料亭の場。自分から刀を手にしてましたよ。
借金の負い目みたいな心持ちあんまり感じなかった。全体にサラッとしてましたね。

投稿: kimi | 2015年8月 1日 (土) 08時41分

baseballkimiさん
お返事遅くなってごめんなさい
やっぱり、演出変わっていましたよね。
なんか、説得力がなかったcoldsweats01

鈴ヶ森のほうだけど、だんまりの場面は一つ一つの様式美をきちんと見せて欲しかったですね。あそこはベテランの役者(切られ役)さんならアドリブ使えるだろうにと思いました。こうるさくてすみませんhappy02

投稿: おたま | 2015年8月 4日 (火) 11時57分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ぢいさんばあさん | トップページ | 神にゆだねし我がこころ »