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2014年8月 4日 (月)

歌舞伎・真景累ヶ淵・身替り座禅・女伊達


baseballbaseball


松竹座七月歌舞伎・夜の部。「沼津」以外を・・記しておきます。
夏芝居らしく、怪談物を一つ挟んで
夜の部のセレクトも色とりどりで、よく考えられていたと思います。

clover

《真景累ヶ淵(豊志賀の死))
しんけいかさねがふち・とよしがのし

clover

あたし。39歳女。職業はミュージシャン兼音楽教室講師。
経済的自立を果たしている堅実なしっかり者。

39歳ってどーなのよ
平成の皆さまなら「今から嬰児(ヤヤコ)の一人や二人、産み落とすぞ」くらいの勢いでしょうが、なんてったって、あたし江戸時代の人間です。年増も年増。大年増。うぷぷ。

実は、不幸な女ですねん。おとっつあんは人手に掛り非業の最期。可愛い妹までも・・
だからね。
一人でコツコツ積み上げて地道に暮らしてきたの・・
そう・・あの人に出会うまでは・・・

あの人、新さん。新吉っていうの。年は19歳。
内弟子でやって来たのが運命ね。

それが、ふとしたことから、男女の仲になっちゃった。うぷぷ。

ま。ナタリードロンとルノーベルレーみたいなものね。
あれ「個人教授」だっけ「個人授業」だっけ・・忘れちゃった。

(運命と言えば、新さんのお父さんが実は・・・あたしのおとっつあんを殺した人だったなんて・・ああ、なんという因縁でせう。)

世間の口はうるさいわ。お弟子さんも減っちゃった。
そのうえ、あたしメバチコが出来ちゃって。それがだんだん腫れ上がってきてねえ。

   まるで   お・ば・け

新さん最近、老人あたしの介護で疲れているみたいだけど
逃がさへんで~~~憑依してやる~~うぷぷ。

clover

オカルトより怖い人間心理の織りなすサスペンス。
大掛かりなホラーの仕掛けがないだけに、やけにリアルで
怖かったよ~~~
女の執念。なめたらいかんぜよ。

・・・・・・・・・

豊志賀/時蔵 新吉/菊之助 お久/梅枝
 勘蔵/竹三郎 噺家さん蝶/萬太郎

噺家さん蝶の登場でこの芝居が円朝の怪談噺であったということを思い出させます。萬太郎さん、一生懸命でけっこうでしたが、ここは「この人円朝さん?」と思わせるような、落ち着いた雰囲気で客をグーッと引きつけてチョーンとオトしてもらえたら、もっとぞぞっとするのになあ、と思いました。

clover

《身替座禅(みがわりざぜん)

ご存じ狂言の「花子」を骨子に歌舞伎舞踊に書き換えられた演目です。

   世に怖ろしきは女房殿

孝夫(当時)の山蔭右京を見たのは歌舞伎ビギナーの頃。
この時の奥方は沢村藤十郎で、お目当てはむしろそちらだったです。何しろ少年時代に活躍していた精四郎(藤十郎)はアイドル的な存在でしたから・・。

歌舞伎って堅苦しくなくって面白いんやと思わせてもらったのもこの身替り座禅でした。

片岡仁左衛門。昼の部が「楷書」ならば、夜の部は「行書」。
自由自在な演技力にため息が出ます。

怖ろしい女房殿から上手く抜け出し、花子との逢瀬から戻ってくる花道!
もう、夢見心地のふわふわ加減のおもしろさ。
思い出し笑いの可愛さ。
そして、見どころであるその後の展開。

AFOやなあ・・。と。
おたまやったら絶対に笑って許すけどなあ・・
(夫が仁左衛門さんやったら・・のハナシですが)

奥方玉の井に中村翫雀。よくはまってはりました。無理がない。
ちょっと愛嬌がありすぎて憎々しさが薄らぐかしら。このくらいが微笑ましいですか。

もう一人の登場人物、太郎冠者(橋之助)を加え、この芝居は個々の力量プラスお互いのイキの合い方が要になるとおもいました。

やるまいぞ。やるまいぞ。  ああ面白かった。

clover

《女伊達(をんなだて)》

華やかなプログラムの最期を締めくくるのは、
これまた華のある一幕。
長唄の明るい囃子にのせて気分をわくわくさせてくれます。

舞台の幕が上がると上部、一文字幕の奥は見事な桜の釣枝
季節外れやんannoyご心配なく。季節はいつしか夏。夏の風情たっぷりの吉原の景へと移ります。

侠客は男ばかりとは限らない。
こんな活きのいいお姐さんもいらっしゃるのです。

孝太郎の女伊達・お秀。明るくおきゃんでよかったです。

二人の男をやり込め、助六の所作マネなどをしてもそこは可愛い女性が随所に。

最後の大勢とのからみでの大立ち回り。
客をスカッといい気分にさせたところで幕となります。

ひょっとしたら、今回夜の部のキーワードは

 

「女は怖い」 だったかもね。


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コメント

げに恐ろしきは、おなごですか?
ダンボ爺かドライバー氏に聞いてみよう。
藤十郎さんちのお二人の雀さん、夏は暑苦しそうって思う。
役者は、涼やかなのが、いいわ。
京都は、死ぬほど暑いです。

投稿: youko | 2014年8月 4日 (月) 15時11分

”個人教授”です。アランドロンのフアンでした。。(私の面食いは彼から始まった。)だからあの生徒さんよりナタリーの強烈な色気に憧れました。私もあんな息の詰まるような女になりたい!って。。。個々は<別物>だって最近気づきました。

投稿: アンヘラ | 2014年8月 4日 (月) 23時06分

baseballyoukoさん
今回書きませんでしたが、昼の部で女夫きつね(めおときつね)という常磐津舞踊がありました。
兄弟で出演されていました。
花道七三のスッポンからの出なのですが
・・・・笑いました。
そこ、笑うとこと違うのにです。

暑苦しさ、ご自愛くださいませ。

baseballアンヘラさん
同性に嫌われるタイプの男が好きとは正しい面食いですね。
アランドロンの若い頃は完璧な二枚目でしたね。甘くてとろけるようなマスク。目の奥の暗さ・・・
やはり、男は「顔」だと思います。
醜男なんて男ではない。きちゃない男は放物線の彼方に飛んで行ってほしい。

最後の一行。意味不明なんですが・・。

投稿: おたま | 2014年8月 5日 (火) 07時18分

意味不明でした。。(私もそう思った。)私とナタリーは同じでは無いと言う事です。私にはナタリーのようなむんむんする色気は出せなかった。。オッホッホ。

投稿: アンヘラ | 2014年8月 5日 (火) 22時47分

baseballアンヘラさん
そういうことですか。
でも、アンヘラさん。他のものが出てますやんscissors

投稿: おたま | 2014年8月 6日 (水) 07時11分

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