« ガスコンロ | トップページ | バスを降りたら »

2014年7月18日 (金)

七月歌舞伎・天保遊侠録


baseballbaseball


松竹座七月大歌舞伎を観てきました。

まずは昼の部

真山青果の新作歌舞伎「天保遊侠録」(てんぽうゆうきょうろく)
常磐津舞踊「女夫きつね」(めおときつね)
ご存じ「寺子屋」(てらこや)

バランスの良いセレクトだと思います。
仁左衛門完全復帰の「寺子屋」
はい。泣かせていただきましょうscissors

clover

「天保遊侠録」

青果劇はセリフの芝居といわれるように、
新作歌舞伎独特のセリフに命を吹き込める役者でなければ大きく外れてしまいます。

おたまが、新作ものを好きでない理由はそんなところにあります。
力のない役者さんでは全く面白くないのです。
最近のこのブログでもブーブー文句を言っていたのはそのあたりです。

ストーリーを追うだけの物は芸を楽しむことができません。

お話はこうです。

時は江戸幕府の後期。
貧乏旗本の勝小吉橋之助)は小禄者として市井の隅で暮していますが、腕っぷしが強くて喧嘩好き。

そうそう、夏目漱石の「ぼっちゃん」はどうもこの勝小吉のイメージが下敷きにあったのではないかとの研究者のお話でございます。

度が過ぎて「座敷牢」に何度も入れられたりしますが暴れん坊はなおらない。
ところが、小吉の長男麟太郎(海舟)は世間の認める秀才。将軍候補のお坊ちゃまのご学友にという話もきております。息子の将来のために

 お父ちゃん、働こう!

と決意し就職活動を始めるのですが・・・

clover

中村橋之助は良かったです。
江戸っ子の活きの良さ歯切れの良さ。
身も世もなく見せる父親の情は実生活の姿ともオーバーラップして役にはまっていたとおもいます。
この役に限っては「ポスト勘三郎」・・言いすぎか。
上演回数の少ないこの芝居を是非ともご自分のものにしていただきとうございます。

女形の家系にあって立役を目指した彼には人知れぬ苦労があったと思います。
先輩から教わったことをキチンと継承されているのが見えて好感が持てます。
型どおり。古臭い。と言われた前があっての今後の工夫がたのしみです。

芝居そのものもですが、風貌も古典的でよろしい。
十一代目団十郎しかり実川延若しかり歌右衛門丈しかり、歌舞伎役者は面長がよろしおすな。

clover

阿茶の局(秀太郎)・・も~。いやん。世話物の自然さに、こんなおばちゃん。おるおる。とうなずく。一年前の「柳影澤蛍火」。あんな詰まんなかった芝居でもこの方の桂昌院だけが救いやったです。お芝居わざわざ見に来た甲斐あり。

八重次(孝太郎)・・いつしか、この方も安定感のあるたっぷりとした女形になられました。見ていて安心感がある。勝気だけど情のあるいいお役だったと思います。

松坂庄之助(国生)・・こんなに大きくなっておられたのですね。さすがいいお役を貰ってはります。まだまだ未知数だけど、???。一生懸命はつたわります。一生懸命をみせなくなれば及第ですかね。
変声期かとも思ったのですが18歳にはなってるはず・・・。
弟さんがあと二人おられるそうですので、どのような個性か楽しみです。

松嶋屋のように全く違う三兄弟の例もありますしね。

clover

では、次回は「寺子屋」をば。うふheart04


tulipサイドバーのバックナンバーをクリックすると全記事がご覧になれます。
baseball2009/9~2013/8 の記事はコチラです⇒http://nurebumi.cocolog-nifty.


|

« ガスコンロ | トップページ | バスを降りたら »

歌舞伎・映画」カテゴリの記事

コメント

おたまさんの歌舞伎の解説は分かり易くて的確、すごく楽しみにしています。

確かに歌舞伎役者は古典的な面長がいい♪
橋之助が奴道成寺を踊った時、オーラびんびん!踊り終わった時には観客から歓声があがりました。

博多座歌舞伎は年に二回しかないので欲求不満です。

投稿: maruko | 2014年7月18日 (金) 11時28分

一足お先に・・・
寺子屋、泣きました。
文楽でも歌舞伎でも^^;

橋之助さん、恰幅よくなって実にかっこよくなりましたね~~。
特に悪役、好きです^^

投稿: こごろう | 2014年7月19日 (土) 01時26分

baseballmarukoさん
おたまも東京がうらやましくて仕方ないのですよ。これでも関西で掛る回数が増えました。
7月も定例化されていますが、これは「関西歌舞伎を愛する会」の努力のたまものなのですよ。
最近は松竹が「売らんかな」の意向でスターつくりに躍起になってるのが気になります。
若手の芸が付いてくることを願っています。

baseballこごろうさん
一年前の「柳澤・・」の出来が悪すぎたので今回も橋之助、実は期待していなかったのです。
それが返ってよかったかもしれません。
役にはめればやれるじゃんって・・
どんな上から目線でしょ^^
今回は役どころもそうですが実際の父子共演で、あのアイドル橋之助もお父さんになられたなあと感慨にふけりました。

投稿: おたま | 2014年7月19日 (土) 07時24分

南座行く、明日? 思わずハイ それからネットで見たら 
ヤヤヤ作つかこうへい、って、
楽しむところ考えて娘と行きました。しんど
 ジャニーズの誰かが、主役とかで(知らん)
会場はなんか異〇〇な。。。気 
娘がやっぱり歌舞伎やなぁですって。
いいんです チケット貰って、生世界の車窓氏見られたし。 

投稿: youko | 2014年7月19日 (土) 16時20分

baseballyoukoさん
ジャニーズはしぶがき隊までやね顔と名前がわかるの・・・
よくぞ乙女に混ざって観て来られました。お疲れ様でした。

投稿: おたま | 2014年7月21日 (月) 07時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ガスコンロ | トップページ | バスを降りたら »